最終更新日 2024年3月31日

2011年を契機に、世界中では再生可能エネルギーの需要が伸びています。
再生可能エネルギーは、簡単に言えば設備を導入するだけで天然ガスといった材料を必要とせず発電できる方法です。
日本の電力は安定した電気を生み出せる火力と原子力を中心に、足りない部分を水力発電と自然エネルギーで賄っている形です。

火力発電や原子力発電の問題点

火力は外国から液化天然ガスを輸入し、燃やしたときの熱を利用して電気を生み出しています。
外国からの輸入なので供給に対してコストがかかるだけでなく、地球温暖化の原因となるCO2の排出量が多いので自然環境への影響を考える必要性が生まれています。
原子力はウランやプルトニウムを核分裂をする際に発生した熱を利用して発電する仕組みであり、これも高い発電量を誇るのです。
ただウランやプルトニウムの核分裂には限界があり、常に熱を生み出す必要があるので一定期間利用したら取り出して新しく設置する必要があります。
取り出した核燃料はそのままでは危険なので、外国のように地下何万キロの特設施設を作って厳重に保管する必要があるのです。
こういった問題を踏まえて火力や原子力はマイナス要素が多いことがわかり、当面の間は維持する必要があると理解してもこれからの未来を考えるのであれば別のエネルギーも考慮する必要があります。

島国の環境を生かした洋上風力発電

そこで徐々に火力と原子力の依存を低くしつつ、再生可能エネルギーの量を増やしてバランスをとる必要があるのです。
現状において代表格といえば太陽光発電ですが、安定した発電をするためには大規模の発電システムを設置する必要があり簡単には土地が見つからないというデメリットもあります。
そこで太陽光発電だけでなく、別の再生可能エネルギーも作る必要があります。
そこで日本の土地柄にあった再生可能エネルギーとして注目されているのが、島国の環境を生かした洋上風力発電です。
この洋上風力発電とは、土地の検査で自然環境に影響がないポイントの洋上に海水の腐食に強いコンクリートで土台を作ってそのうえに風力発電システムを建設します。

風力発電におけるデメリットを考えなくて済む

日本の土地柄に洋上風力発電が合う理由としては、風力発電におけるデメリットを考えなくて済むのが大きいです。
風力発電で高い発電量を生むためには、大規模な設備を複数建設して設置する必要があります。
これも太陽光発電と同様に、山の所有権を持つ人から大規模の土地を購入する必要があるのです。
そのうえ山の土地を購入すればよいというものではなく、発電には風の力が必要なので土地の環境下で安定して大気が流れるポイントである必要があります。
そして山の山頂付近においてしまうとメンテナンスが大変になるだけでなく、もし町の近くに建設してしまうと風車が回るときに発生する音波を含めた騒音被害によって体調を崩す人がいるということもわかっているのです。
これらの風力発電に関する問題を、この洋上風力発電は解決してくれます。
洋上であれば日本は島国なので多くの面積をほこることから、多くの電気を生み出すのに必要な発電システムの大量設置も可能です。

1年を通して安定した風量を得ることができる

そして日本は偏西風の影響を受けやすく、春夏は南からの温かい風そして秋冬は北側から冷たく乾燥した風が吹くだけでなく海の上は山のように遮るものがないため1年を通して安定した風量を得ることができます。
そしてメンテナンスも山の上だとたくさんの設備を人力でもっていかなければならないですが、海の上であれば船で隣接すればよいので移動の負担が減ります。
もし故障して風力発電の羽が壊れて落ちても、山の上と違って海なので人的被害もなくて済むのです。
そのうえ風力発電につきものだった音波を含めた騒音被害も、洋上であれば届かない範囲を計算して設置すればよいことそして波の音でかき消されるので気にせずに済みます。
これらの洋上風力発電のメリットによって、日本における再生可能エネルギーが最適な理由に挙げられるのです。

大型の台風が来てしまうと風車が破損してしまうリスクがある

ただし全く問題がないというわけではなく、日本に適しているといっても懸念材料があります。
いくら風の力を使って発電をするといっても、発電するために必要な風車には耐えられる限度というものが存在します。
近年において地球温暖化の影響で、7月から10月における台風シーズンに入ると大型で強いまま日本に到達する件数が増加傾向にあるのです。
そのため祭儀るものがない洋上だと、その大型の台風が来てしまうと風車が破損してしまうリスクが生まれてしまいます。
そして洋上に設置するため、どうしても塩分の入った潮風が当たりすぎるとこで腐食が進んで壊れやすくなるというのが懸念材料です。
ただこれらの問題としては、国と自治体がしっかりと研究費をねん出し技術改良を行えばクリアできるといえます。

まとめ

何度も言うように従来の発電方法は自然環境に悪影響を与えるため、現状において使用するのは仕方のないことだと分かっていても少しずつですが依存度を減らしていくことが大事です。
そのためには洋上風力発電を含めて、新しい再生可能エネルギーの開発を促進し従来通りの生活水準を維持しながら高い発電ができる環境づくりが大切になります。

Influx星野敦