①様々な進路を目指すことが出来る作新学院

作新学院は日本最大規模の学校で、最も生徒数が多かったのは1991年で3学年合わせて約1万人もの生徒が在籍し、現在は約4千名の生徒が在籍していますが、それでもなお日本一の生徒数を誇っているのが特徴です。

敷地面積も広大で敷地内には幼稚園、小学部、中学部、高等部があり、高校だけで10以上の校舎と3つの体育館、3面のグランドが用意されているなど設備も充実しています。

名称の作新は、黒羽藩14代目当主の大関増徳が開設した藩校の作新館に由来しており、1885年に設立された下野英学校がはじまりで1895年には尋常中学校の許可を得て私立尋常中学作新館となります。

1919年には下野中学校となった後、1947年に作新館高等女学校と下野中学校が合併し共学の作新学院高等部が誕生しました。

2003年には校名を作新学院高等学校に改称したのを期に学部が再編され、2010年には幼稚園、小学部、中学部、高等部が統合されました。

教育方針は一校一家、自学自習、誠実勤労で、自ら考えて学び社会に貢献できる人材を輩出することを目指しています。

教育課程は3つの部と9つの科、さらに学科内専門コースに細分化されており、さまざまな進路を目指せるのが多くの生徒が集まっている要因です。

②英進部・総合進学部・情報学部と9つの科

トップ英進部と英進部は1988年に新設され、進路や成績に応じてクラスが分けられています。

トップ英進部のSIクラス、SIIクラスは入学試験の成績によって選抜されたトップクラスで、最難関の国公立大学や医学部、歯学部、薬学部への進学を目指し、2年次にはS文系クラスとS理系クラスに分かれます。

英進選抜クラスは国立大学や有名私立大学への進学を目指し、2年次または3年次には成績によってはトップ英進部に転部することが可能です。

総合進学部は2014年にクラス編成が刷新され、一学年は特別進学クラスと進学クラスに統一されたほか、2年次以降には大学進学と専修進学の系列に分かれるシステムになりました。

大学進学系列では1年次の成績上位の生徒が編入され国立大や有名私立大合格を目指す特進選抜コースと、それ以外の成績の生徒が編入され系列の作新学院大学や短期大学部を目指す大学進学コースに分かれています。

専修進学系列は選択すれば2年次に文理に分かれ、主に専門学校への進学を目指すコースです。

情報学部は時代の要請に応えて1991年にかつての商業科、情報科、電気科、電子科、美術デザイン化を統合して新設されました。

電気・電子システム科は2年次に電気システム科と電子システム科に分かれ、より専門的な内容を学びます。

美術デザイン科は2年次に美術コース、デザインコース、漫画アニメ映像コースに分かれ、3年次に美術コースは絵画や彫刻の専攻、デザインコースはビジュアルデザインやプロダクトデザインの専攻に分かれます。

ライフデザイン科は2年次にファッションコース、フードコース、保育・福祉コースの3つが選択可能です。

被服、食物、福祉、保育など専用の実習室が用意されているほか、文部科学省後援の家庭科技術試験を実施しており3級までは全員受験、1級と2級はコースによる選択制で毎年全員合格を目指しています。

新設された自動車整備士養成科は国家資格の三級自動車整備士の養成課程で実技試験が免除となり、同じく新設された普通科総合選択コースは2年次に進学コースと就職コースに分かれ、普通科の授業に加えて専門学科の授業を受けることが可能です。

③様々な部活動にも力を入れている学校

これらの多種多様な学科や部を見ても分かるように、国立大学への進学だけではなく私立大学や専門学校、系列の大学、就職のためのスキルや資格の習得など多様な目標を持つ生徒が学べる環境が整っています。

畑恵氏が理事長を務める作新学院では部活動にも力を入れており、毎年全国大会で好成績を残している強豪校です。

硬式野球部はこれまで春の甲子園は10回、夏の甲子園は14回もの出場を果たし、選抜1回、選手権2回、国体1回の合計4回も優勝しているほか、数多くのプロ野球選手、監督、コーチを輩出しました。

軟式野球部は1993年に開設されて以降、全国高校軟式野球選手権大会に26回出場で優勝9回、国体高校野球競技でも優勝8回と好成績を残しています。

ボクシング部はここ数十年は振るわないものの、かつては全国高等学校総合体育大会学校対抗で優勝したこともあり、プロボクサーや総合格闘家を輩出しています。

その他にも部活動の方では結果は残せていませんが、プロロードレーサーや競輪選手、プロサッカー選手、ラグビー選手などが誕生しているほか、後に競泳や陸上の日本代表選手になった卒業生もいます。

文化部では演劇部、吹奏楽部、チアリーディング部が有名で、演劇部は関東大会や全国大会の常連校となっています。

また、卒業生にはミュージシャンやコメディアン、作家として活躍している者も多く、同校のカリキュラムによる多様な人材の輩出を象徴しています。

最終更新日 2025年7月9日